先日紹介した世界神話学入門(後藤明著 講談社現代新書)ですが、先ほど読み終えました。
いやああ、面白かった。 知的興奮未ださめやらずです。
凄いねえ、これだけの豊富な学識を新書版に納めているのですから。
現在の人類学の研究成果を最大限に引用し(キーとなったのは遺伝子解析です。)、ホモ・サピエンスの出アフリカが約7万年前と約4万年前の2回あった科学的に定説となった知見を背景に、基本的に平等な狩猟採取社会から、富の偏在による階級社会への進化にともない、世界の神話が大きく2つに大別され、前者をゴンドワナ型神話群とし、後者をローラシア型神話群として、全世界のありとあらゆる神話の分析をしています(大陸移動説は知っているよね。一億2000年くらい前から徐々にオーストラリア大陸などに分裂した南方の超大陸です。ローラシアは今のユーラシア大陸などの分裂前の超大陸の名称です。知らんやったw)もちろん旧約聖書やその後発見された各地の古文書はもちろん、原則口伝にやる聞き語りを前提とした膨大な研究成果を目の前に開陳してくれるのですから、スリリングで且つ圧倒されます。
その神話型の違いはこれです。
見にくいでしょうか。 見にくいよね。 現物にあたってね。
で、日本神話との比較もしています。 とにかく似た話が世界各地にあるのですね。
後藤先生は、神話を再発見することにより、とくにゴンドワナ型神話を生み出した我らがホモサピエンスは、この原点に戻るべきかもと提言します。
おお、人生観に変容をもたらす凄い本でした。
是非、皆さんにお知らせしたくて、とりあえずアップしますね。
では皆さん、またまたね。